当店は、不妊症、内膜症、痔、アトピー、生理不順、膀胱炎、更年期障害、水いぼ、冷え性、便秘など症状に合わせて手作りの漢方薬を調合しております。  お気軽にご相談下さい。

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着床の仕組み 2000年前 古典では「子宮」のことを「血室」と呼んでいました。子宮は大変冷えを
嫌う器官であるため血液が沢山集まってきて冷えから守っています。血液は、酸素や
栄養素を送るだけではなく温める働きもあります。
血液は体の中にいつも平均的に分布しているわけではありません。例えば食事を
すると眠くなるのは、頭の血液が下がって胃に集まるため眠くなります。卵巣を含め
冷えないよう絶えず血液は子宮に多く分布して栄養しています。
十分に温まり元気な子宮は受精卵を掴まえる力も強いものです。そこにはホルモン剤
だけでは語れない不思議な生命的エネルギーが関与します。冷えて弱い子宮は
いくら受精卵を人工的に戻してあげても掴まえる事が出来ません
これは、私の表現ですが、妊娠を鉄の溶接によく例えます。「真っ赤に熔けた鉄」は
「冷えた鉄」にはくっつきません。両方の鉄が熱く解け合って初めて溶接出来ます。 
何を隠そう「受精卵」は陽気(熱エネルギー)の塊です。真っ赤に燃えた太陽のような存在です。


不妊の原因 古来、不妊の原因として先ずこの血液に原因がある場合があります。食生活の乱れや
体質的な要因により血液が活性を失い、流れが悪くなったり汚れが溜まったりして子宮を
温め栄養する力が低下します。当然、子宮を元気にする血液の状態がこのような「血虚」や
「於血」になってしまっては、丈夫な卵子は作れなくなり、掴まえる(着床)ことも難しいでしょう。
力のある血液にするには、先ず食生活に気をつけてください。大量の水分は漢方では「水毒」
と言って内臓の様々な病気の原因になります。勿論、冷たいアイスや氷は最悪です。
冷えた内臓は働きが低下して、元気に動くことが出来ないのです。女性に冷えは
大敵です。ご注意下さい。
食生活や、生活環境を考えると、冷えから来る卵巣や子宮の元気不足(陽気不足)が
原因になっているケースが一番多いようです。


別の原因 血液の状態で、冷えとは逆に熱がこもってしまい、流れが悪くなり停滞を起こすこともあります。
ストレスなどが主な原因ですが、子宮に熱がこもり「うっ帯」が起こると、生理が止まってしまう
こともあります。血の道に気が詰まり熱がこもり、その熱自体が栓になってフタをしてしまいます。
熱の栓によって塞がれた子宮は血を通すことが出来なくなってしまいます。そこまで生理の血が
来ているのに、出したいのに、栓が邪魔で出るに出られない状態です。
以前、患者さんに暴走族の抗争に巻き込まれ、家に投石などされ怖い
思いをした方が、ピタッと生理が止まり、2年ほど大学病院を渡り歩きましたが、何処も同じ
ようなホルモン治療でまったく改善されず、玄武堂に来られた方が居ました。
その方には、「熱が うっ帯して子宮に栓をしてしまったため」と古典的なお話をして、血液の 
うつ熱を取る漢方薬を服用して頂き一週間で生理が戻りました。


足先から冷える例 子宮が冷える原因には外的な要因が直接作用することもあります。生殖器を通る経絡が
足の親指から始まり、身体を上っていきます。ここから冷えが入り経絡を上り子宮、卵巣を
冷やしてしまいます。足先から冷えるのを体感した方も多いと思いますが、おばあちゃんが、
足許から冷えるとよく言ってました。昔の方は経験的に知ってたのでしょう。
患者さんの中で、夏休みに寒い地方に旅行に行き突然両足の親指の爪が真っ黒に死んで
(痛みはない)不正出血が始まり、その後スッキリせずダラダラと1年ほど続きホルモン療法も
効を成さず相談に来ました。夏の準備をしていた身体が突然寒いところに行きダイレクトに
冷えが入ってしまったケースです。子宮を温める処方をしばらく服用して頂きすっかり元に
戻りました。このケースは旅行の疲れなども重なって身体の防備が弱くなっていたのでしょう。
身近なところではクーラーの害がこれに当たるでしょう。足の爪が死ぬまでは行きませんが、
クーラーの当たりすぎで、生理が止まってしまったり、不正出血が止まらなくなる方は意外と
多いものですよ。クーラーも使いすぎは怖いですね。
この例の方は、やはりクーラーの当たりすぎで、生理が止まってしまい、尚かつチョロチョロと
不正出血が止まらず、痔が酷くなり数年来悩んでいました。足の経絡から冷えが入り
機能が低下してしまったためです。冷えは、長いときは数年取れないこともしばしばです。
痔も冷えにより血液循環が悪くなっているためです。漢方薬を処方して3ヶ月目、生理がつき
大量の汚れた血液が下り、痔も治りました。その後、無事妊娠出産をしました。


子宮が冷えたり、熱がこもったりする様子を分かり易く実例を上げて説明しました。
不妊症の場合、卵巣、子宮は外的要因や、食生活、体質により影響を受けやすいのです。
そのため、力を補うためには元々元気な方と同じように冷たいジュースやアイスを
食べていてはダメです。授乳が終わるまでガマン ガマン。


食事はどうする 古典では、お米の「気」が陽気の原料になり、全身に送られ身体を栄養します。漢方の原料である
「お米」は味が甘くその働きは「平」である。気を益し中を温め胃気を和す。とあります。 
それに比べ「小麦」は味は甘く働きは「微寒」、熱を除き咽の渇きを止め小便を利し肝気を養う
とあります。
朝ご飯は、まだ身体が十分に温まっておらず消化能力も弱いので、お粥が理想的である。
朝からパンにサラダのメニューは止めた方が良い。 大量の水分も身体が冷えるので飲み
過ぎないよう注意が必要である。
朝一番のコップ一杯の冷水など以ての外である。
温かいお茶やみそ汁で水分補給をしましょう。
生野菜、果物は身体を冷やしますので程々に。


食養生をまとめますと、古典ではそんなに難しいことを要求してはいません。
ご飯を食べて、アイスや氷を入れない、水分 生ものの摂りすぎに注意、後は常識的に
冷えそうな物を極力避ける。 たったこれだけです。
余り個別に突き詰めていくと生活が窮屈になってしまいますので、のんびり焦らず少しずつ出来る
ことから始めましょう。
実際にご相談に来られる方の中には、信じられないほど身体を冷やして虐めている方が
見受けられます。毎日アイスを何個も食べたり、よく冷えた氷入りジュースやビールを何リッターも
飲んで、お腹はいつも下痢気味、自称胃下垂で冷え性。 唖然とします。


漢方薬 元気な卵子や子宮を丈夫にするには、無論食生活も重要ですが、それだけでは補えない
エネルギーを漢方薬で補給することが出来ます。ご存じのように漢方薬は、病名ではなく体質、
症状に合わせて処方されます。
現代医学は、病名医学が基本です。日本でも、病院ではカルテに書く病名が決まらないと
薬が処方できません。病名が決まり、それに対応した効能の許可を受けた薬が選ばれます。 
近代漢方では西洋医学の影響を強く受けて病名から漢方導き出します。
風邪には葛根湯、鼻炎なら小青龍湯と言った具合です。これでは、漢方本来の柔軟な
効き目を期待することは難しいでしょう。 
一言に不妊症と言っても体質、原因は様々です。1人1人に合った処方を探しインスタント
ではない本物の漢方薬を服用してください。
いくつか代表的な処方を解説いたしますので、参考にしてください。


処方例  
 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)   水帯が見極めのポイント! 定番?の処方
 
 当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)   虚弱や肝臓にとても良い 酒飲みにも良く効く
                           痔も治る。
 
 温経湯(うんけいとう)          於血の内熱を温めて治す。冷え性の不妊に。
   
葉酸について厚生省の情報

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